無償公開中 RISC-V 省電力コアの電力効率向上

こんにちは。加賀デバイスのEfinix Teamです。今回は2023年4月にご紹介した、Efinix FPGA Sapphire SoCで高効率動作するRISC-Vコアについて更なる電力効率の向上が確認できた件をお知らせいたします。  株式会社ウーノラボ 株式会社ウーノラボ は、2023年3月に提供を開始したEfinix®Sapphire SoC への実装用Trinita®1ステージコア について、電力効率が2.1倍(T20)/ 1.8倍(Ti60)に向上した無償評価版(暗号化・1時間の使用制限付き)をGitHubに公開しました。Efinix®Sapphire SoCとウーノラボ®Trinita®(トリニタ)1ステージRISC-Vコアの融合によるさらなる高効率動作をお試し頂けます。なお、2024年4月現在 1ステージコア の性能向上にともない、2ステージコア は提供終了となりました。 ※Trion®シリーズ ・ Titanium シリーズに対応 Efinix®Sapphire SoCの VexRiscvコア(6ステージパイプライン)をTrinita®1ステージコア(非パイプライン) に置き換えることによる高効率動作についてのご紹介 【Trinita®1ステージRISC-Vコアの特長】 Trinita®1ステージコアは特許技術により命令の読み出しステージ(IF)を削除し、1命令サイクルを1ステージ化して1クロックで処理することで、処理に無駄のない高いエネルギー効率を実現します。命令メモリとデコーダを直結して動作するため(インストラクション・レジスタ不要)、最も得意なのは比較的コンパクトなサイズのソフトウェアを処理遅延なく実行することです。 ※内部メモリは大容量ソフトウェアの格納には適しませんが、リアルタイムOSの格納は可能です。※Bootloader と外部メモリを使用すると、より大容量のソフトウェアを実行できますが、2024年4月現在、外部メモリは対応準備中です。 また、Trinita®1ステージコア にはBootloader が実装されており、ソフトウェアを Flash Memory の特定のアドレスに書き込むことで、FPGA デザインをコンパイルすることなく、ソフトウェアを差し替えることができます。 【用途例】 高いエネルギー効率を実現するTrinita®1ステージコアの用途として、バッテリー交換が困難な場所で常時動作し続けることが求められるセンサノードなどのIoT機器やヘルスケア用途を始めとする様々なモニタリング機器への組み込み、画像処理のエッジコンピューティングなどが挙げられます。 【Sapphire(VexRiscv) とTrinita®1ステージコア の性能比較】 Trinita®1ステージコア のDMIPS/MHzはSapphire(VexRiscv) よりも高いため、同一周波数ではより多くの処理を行うことができます。さらに、Trinita®1ステージコア は正真正銘の1ステージ1クロック動作を可能とすることから、条件分岐や割り込み命令の実行において、パイプラインのような先読み命令の破棄・再読み込み等の無駄な処理の発生もありません。つまり、Trinita®1ステージコアを実装することで、Sapphire(VexRiscv) と同等の性能を保ちながら、周波数を下げて低消費電力化を実現することが可能となります。 ※Efinix®Sapphire SoCの動作周波数は 20 ~ 400MHz ですが、Trinita®1ステージコアは実行効率が向上しているため動作周波数を下げています。動作周波数やメモリ容量のカスタマイズはご相談ください。 ※改善前はSapphire SoC(VexRisc-V)の1.4倍の電力効率でした。 【SpO2 デモデザインの公開】…