nRF54L15 開発導入情報
2025.05.23

こんにちは。
加賀デバイスのNordic Teamです。
nRF54L15がリリースされてからしばらく経ち、採用検討して頂くお客様が増えてきています。その中で開発環境についてお問い合わせ頂く事も多くなってきましたので、nRF54L15の開発環境について情報をまとめました。
nRF54L15の開発のご参考にして頂ければと思います。
◢◤nRF54L15に係るドキュメント
Nordicでは大きく分けて、3つのWebページに情報が掲載されています。
製品群によって掲載されている内容は違ってきますが、nRF54シリーズでは下記となっています。

それぞれのサイトの中でどのような情報があるか、いくつかピックアップしてみました。
◆NordicのHPから得られる主な情報
〇nRF54L15製品概要
nRF54L15の特徴や開発に必要な情報が一通り掲載されています。

ページの中段の Reference layout からリファレンスの回路図やガーバーデータが入手できます。


ページ中段のHardware filesから評価ボードの回路図/BOM/ガーバーデータがダウンロードできます。

ページの中段の Get started にnRF54L15 DKの使い方の説明があります。

◆TechDocsから得られる主な情報
〇nRF54L15関連のドキュメント一覧

・製品仕様書
・評価ボード仕様書
・Bluetooth 認証 (DN/QDID)
・Thread認証 (CID)
・Zigbee認証 (CID)

・nRF54Lシリーズの開発
・主なサンプルプロジェクト
Bluetooth 関連
Matter 関連


Board Configurator(評価ボード設定ツール)
Power Profiler(電流測定ツール)
Programmer(プログラム書き込みツール)
Serial Terminal(ターミナルソフト)
・Power Profiler KitⅡ(上記のPower Profilerと合わせて使用)
◆Devzoneから得られる主な情報
〇一般公開されているQAの検索(Devzoneのサイト内のみ検索)
ページ上部の検索窓に知りたい内容のキーワードを入力して検索します。

〇ASK AIを使った検索(Nordicのサイトやドキュメントなど全ての中から検索)
ASK AIを使用すればNordicの全てのWebページやドキュメントから検索を行います。
Devzoneの右下にあるNordicマークから検索可能です。

日本語対応しているため、分からない事があればまずはこちらを使用する事をお勧めします。

〇Nordicへの問い合わせ方法
上記方法でも問題が解決しなかった場合は、Nordicに問い合わせる事が可能です。
右上の人型マークを選択して、”Not yet a member? Join here.”からアカウントを作成します。


アカウントの作成が終わったら、検索バー横の”Support+”を選択します。

質問方法は一般公開される”Public Q&A”と、Nordicの技術者と1対1でやり取りが出来る”PRIVATE Tech Support”の2種類があります。

質問方法を決めたらProblem Type、Product、Development Stage、Distributorの内容を選んだあとに”Next”を選択します。

あとは、題名と質問したい事項を入力するだけです。
画像やドキュメントもドラック&ドロップで添付する事も可能です。

〇Onlien Power Profiler(簡易的な消費電流シミュレータ)
Bluetooth LE通信におけるadvertisingとconnection時の消費電流のWebシミュレータです。

Threadを使用したMatter通信時の消費電流のwebシミュレータもあります。

〇DevAdademy(開発環境のインストールから基本的な開発の進め方のトレーニング)

以上がNordicが提供している主な情報となります。
それ以外に各サイトには様々な情報が掲載されていますので、ご参照頂ければと思います。
◢◤nRF54L15 DKを用いた動作テスト
Bluetooth LEでの通信の確認はnRF54L15 DKとスマートフォンで簡単に行う事ができます。
まず、nRF54L15 DKにはnRF Connect SDKで用意されている、単純なデータのやり取り(シリアル通信の無線化)を行うBluetooth LE UART serviceサンプルソフトを書き込みます。
ソフトウェア開発環境の構築、サンプルソフトの使用方法は下記のコラムをご参照ください。
nRF Connect SDK 環境構築方法(V3.0.0編)
スマートフォンにはNordicが提供しているモバイルアプリ nRF Toolboxをダウンロードします。
nRF Toolboxの使用方法は下記のコラムをご参照ください。
(コラムでは別デバイスを使用していますがnRF54L15でも同様にご確認いただけます。)
モバイルアプリ nRF Toolbox でBluetooth LE通信の簡単評価
nRF54L15 DKとnRF Toolboxの準備ができたらそれぞれ立ち上げます。
nRF ToolboxからnRF54L15 DKとのconnectionを行い、例えばnRF Toolboxで「test」という文字列を送るとnRF54L15 DKと接続したPCのターミナルソフトでそれを確認することができます。

◢◤nRF Connect SDKのトレーニング
nRF54L15の開発はnRF Connect SDKを使用しますが、その使い方についてはコラムの冒頭で紹介した ”DevAcademy” をご覧頂くのが一番良いと思います。

トレーニング内容は下記となります。
・nRF Connect SDK Fundamentals:開発環境のインストールからnRF Connect SDKの基本的な使い方
・Bluetooth LE Fundamentals:Bluetooth LEの通信プロトコルから実践的な使い方について
・nRF Connect SDK Intermediate:デバッグ方法、カスタムボードの追加方法、DFU/FOTAについて
基本的な部分は上記トレーニングで学習する事が出来ます。
開発する中で分からない事あればDevzoneの検索機能やAsk AIをご活用頂ければと思います。
これまでご説明してきたようにnRF54L15の開発に必要な情報はWebで公開されていますのでご活用頂ければと思います。
nRF54L15についてもっと情報が欲しい方は弊社のお問い合わせ にご連絡ください。
今後もNordicの紹介及びコラムにて色々な情報を公開致しますので是非ご確認ください。
また、Facebookでも随時情報を公開しておりますので合わせてご確認ください。
Nordic コラム一覧
nRF Connect SDK 環境構築方法(V3.0.0編)
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