HCIインターフェースを使用したnRF52とBlueZの接続

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 以前コラムで“LTE/Bluetooth LE Gatewayのご紹介”という記事を投稿しましたが、今回はBluetoothのHCIインターフェースに特化した内容を紹介します。 Nordicの開発環境であるnRF Connect SDKの中には、Nordicが提供する”HCI low power UART“や、Zephyrが提供する“HCI UART”や“HCI USB”などがあります。これらサンプルプロジェクトを使用する事で簡単にHCI接続が可能なBluetooth low Enenrgy製品が作れます。 今回はZephyrベースの”HCI UART”を使用して実際に動かしてみたいと思います。 ◢◤接続環境 ①Bluetooth Low Energyデバイスは加賀FEI製:EB2840AA2(nRF52840)を使用。②EB2840AA2とLinux PCとの接続はUART⇔USB変換ケーブルを使用。③Linux PCのOSはubuntu 20.04.6 LTSで、BlueZのバージョンは5.53を使用。 ◢◤動作確認 サンプルプロジェクトそのままではBluetoothアドレスは初期設定の00:00:00:00:00:00となっているため、Bluetoothアドレス設定を追加しました。BluetoothアドレスはnRF52840のFICRレジスタに保存されているDEVICE ADDRESSの値を使用します。。 *FICRレジスタに保存されているDEVICE ADDRESSはユニークIDが格納されているため、基本的には同じアドレスになることはほとんどありません。 Linux PCとの接続結果は下記となります。*仕様しているコマンドはこちらを参考にしています。 まずEB2840AA2をBluetoothのHCI(UART)デバイスとして認識させます。 続いてLinux PC側が正しく認識しているか確認します。hciconfigコマンドで確認すると、BluetoothアドレスがF8:DC:A8:FC:74:64のHCI(UART)デバイスとして認識されている事が分かります。 bluetoothctlコマンドで確認すると、デバイス名がkgdev #2となっていて、Bluetoothアドレスはhciconfigコマンドで確認した値と同じF8:DC:A8:FC:74:64として確認が出来ました。 SCAN動作の確認です。 周囲のBluetoothデバイスを見つける事が出来ています。 AdvertiseびConnection動作の確認です。 上がLinux PCのコマンド画面で、下がCentralとして使用したNordicのnRF Connect for DesktopのBluetooth Low Energyのアプリ画面です。①bluetoothctlの”advertise on””コマンドでAdvertiseを開始すると、②Central側でF8:DC:A8:FC:74:64のデバイスを見つける事が出来ました。(この時点ではNameはUnKnown nameと表示されました)。③次にCentral側で”Connect”をすると、④kdgev #2という名前で認識されました。⑤Linux PC側でもCetnralデバイス(CD:51:BB:BB:BD:C5)とConnectionをしたログが出力されています。 HCIコマンドでも試してみます。 Bluetoothアドレスの変更と、Bluetoothアドレスの読み出しを試しましたが、両方とも正しく動作しているようです。 このようにNordicが提供しているサンプルプロジェクトそのまま使用して頂く事で簡単にHCIインターフェースを試す事が出来ます。 Nordicの製品にご興味頂けましたら詳細の説明及びデモも可能ですのでお問い合わせ頂ければと思います。 今後もNordicの紹介及びコラムにて色々な情報を公開致しますので是非ご確認ください。…

Small ISP(Image Signal Processor)のご紹介

こんにちは。加賀デバイスのOMNIVISION Teamです。 今回は画像処理に関する提案の第2弾として『株式会社テラピクセル・テクノロジーズ』をご紹介させて頂きます。 テラピクセル・テクノロジーズは、2014年に設立された画像処理シリコンIPの開発会社でASIC/FPGAにおける豊富な画像処理実績をもとにEfinix向けのISP IPを開発しました。 従来のイメージセンサーはセンサー内で画像処理を行っていましたが、現在は個別の要求に対応するために画像処理を省略したセンサーが主流となっています。 この変化に対応し、テラピクセル・テクノロジーズは画像処理を後段で行う必要があるシステム向けに画像処理回路に対する深い知識が不要なISPソリューションを提供しています。 彼らのISPは、Low LUT(論理セル数の最小化)とLow Memory Size(メモリ使用量の最小化)を特長とし、Efinix T55(LEs:54,195)などのFPGAへ簡単に実装できます。ゲインコントロール、ガンマ補正、デモザイク、ノイズリダクションなど、多彩な機能がパイプライン方式で組み込まれており、お客様の要望に応じてカスタマイズも可能です。このISPソリューションは、全てのユーザーにお手軽な画像処理を提供すると共に、お客様が所望される「OMNIVIONセンサー」へのカスタマイズも可能です。 デモ構成は以下の通りです: CIS: Omnivision/OV5647 CMOS Sensor(RasberryPi camera V1.3) FPGA:Efinix T120F324 評価ボード 撮影画像 デモの実施やご相談などお気軽に弊社までお問い合わせください。ご連絡をお待ちしております。