ワンポイントアドバイス

こんにちは。加賀デバイスのQuectel Teamです。ワンポイントアドバイスのページを立ち上げました。評価時や開発時に役立つ情報を掲載致します。一助になれば幸いです。ご不明点ございましたら、お気軽にお問合せ下さい。 BG770A TE-AからのLogの取得方法 1.概要 ①QCOMを使用してATコマンドLog(Main-UART)を取得 ②QSerialLogToolを使用して内部モデムLog(UART-AUX)/内部カーネルLog(UART-DBG)を取得  ※ATコマンドLogと内部モデムLog/内部カーネルLogのタイムスタンプを照合しながら内部の挙動を確認致します。 2.準備 ①QCOM及びQSerialLogToolの入手 ②Quectel製USB-UARTドライバのインストール(既にQCOMを使用している場合は不要です) ③Silicon Labs製USB-UARTドライバのインストール(入手方法はTE-A User Guideの「UART Interfaces」を参照下さい) ④QCOMからATコマンド(AT+QCFGEXT=“debug”,1)を送信し再起動  ※接続状態  ・H/W接続状態              ・ポートの状態(Win11PC例)   EVB+TE-Aを使った消費電流の簡易測定方法 LPWA向け製品では、しばしば、消費電流(消費電力)の算出が極めてが重要な課題になります。しかしながら、実際には電波環境やネットワークの状況によっても大きく左右されてしまうために机上での計算は極めて困難となります(MAX値で算出する方法もありますが現実的ではないとの声をよく耳にします)。その様な時にお役立ちするのが、この電流ロガーであるPowerHunterです。PowerHunterと対象製品を接続し、実際に使用する環境で消費電流ログを取得することで実態に近い情報を入手することが可能になります。ここでは、評価ボード(EVB)と対象のセルラーモジュール(TE-A)及び電流ロガー(PowerHunter)の接続方法を紹介致します。 1.必要なハードウェア ①WindowsPC ②EVB(UMTS&LTE EVB-KIT JP) ③TE-A(LPWA向け製品例:BG96TE-A、BG95-M6TE-A、BG770A-GLTE-A) ④PowerMonitor(PowerHunter専用測定装置)2.必要なソフトウェア ①QCOM(Quectelセルラーモジュール制御ソフト:EVB-KITに同梱)インストール不要 ②Quectel_LTE_Windows_USB_Driver(専用USBドライバ-) インストール必要 ③PowerViewer(PowerHunter専用PCアプリ) インストール不要 この状態でセルラーモジュール及びPowerHunterを起動し、Qcom経由で通信制御を行うと消費電流の変化を即座に測定(ロギング)可能となります。 今回は評価ボード全体での消費電流の測定方法の紹介となっておりますが評価ボードを改造することでセルラーモジュールそのものの消費電流を測定(ロギング)することも可能です。詳細は問合せ下さい。

そもそも

こんにちは。加賀デバイスのQuectel Teamです。そもそも、それって何?を掲載致します。ご不明点ございましたら、お気軽にお問合せ下さい。 セルラーLPWAとは? 1.LPWAとは「Low Power Wide Area」の略で、日本では「低消費電力広域通信」などと訳されます。  LPWAと同義語として、LPWAN (Low-Power Wide-Area Network) と呼ばれる場合もあります。2.LPWAは、大きく「アンライセンス系」と「ライセンス系」の2つに分類されますが今回は「ライセンス系」について 紹介します。・ライセンス系LPWAとは、大手通信事業者が国から免許を受けてLTEの周波数帯を使用するLPWAで既存の携帯電話帯域 (セルラー通信)を用いる規格のためセルラー系とも呼ばれています。・キャリア事業者の基地局と通信網を利用するセルラーLPWAにはLTE Cat.M(LTE-M)とLTE Cat.NB(NB-IoT)の2つの規格が あり両規格ともLTEの周波数帯域(700MHz-3.5GHz)の空き帯域を使用します。 3.LTE Cat.M(LTE-M) LTE Category Mの略称で、LTE-M(LTE for Machine-type-communication)とも呼ばれます。 最大速度は上り/下りともに1Mbpsで、通信距離は最長で約10kmあります。音声通信も可能です。 また徒歩やクルマなどでの移動中であっても通信が可能であり通信頻度やデータ量を調整することでバッテリー寿命を 延ばすことができます。 用途として子供の見守端末や物流貨物のトラッカーなど移動しながら位置情報を伝えるIoTデバイスがあげられます。4.LTE Cat.NB(NB-IoT) Narrow Band IoTの略称で最大速度は数十kbpsと低速ではありますがデータ量が少ないIoTデバイスに適しています。 移動中での通信には用途として不向きですが、固定設置したスマートメーターや環境センサーを用いた遠隔監視 防犯・警報機能を持ったIoTデバイスに適しています。5.セルラーLPWAの利点 ①既存インフラの活用: 携帯キャリアの既存のLTEネットワークを利用するため、新たなインフラ投資が不要 ②高いセキュリティ: 携帯ネットワークのセキュリティプロトコルを利用するため安全性が高い ③グローバルローミング: 海外でも同じ規格を利用できるため国際的なIoTデバイスの運用が容易 など