Nordic コラム一覧

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 Nordic製品に関するコラムをカテゴリーごとに分類して一覧表にしました。(最終更新日:2025/11/04) ◢◤開発環境 nRF Connect SDK 環境構築方法(V3.0.0編)   nRF Connect SDK versin 3.0.0の開発環境構築方法について(最終更新日:2025.05.20) DevAcademyに新コース:Cellular IoT Fundamentalsが追加されました Nordicのオンライン学習プラットフォームであるDevAcademyに追加されたCellular IoT Fundamentalsについての紹介(最終更新日:2022.10.28) DevAcademyに新コース:Bluetooth Low Energy Fundamentalsが追加されました Nordicのオンライン学習プラットフォームであるDevAcademyに追加されたBluetooth Low Energy Fundamentalsについての紹介(最終更新日:2023.04.18) DevAcademyに新コース:Wi-Fi Fundamentalsが追加されました Nordicのオンライン学習プラットフォームであるDevAcademyに追加されたWi-Fi Fundamentalsについての紹介(最終更新日:2024.02.22) DevAcademyに新コース:nRF Connect SDK Intermediateが追加されました Nordicのオンライン学習プラットフォームであるDevAcademyに追加されたnRF Connect SDK Intermediateについての紹介(最終更新日:2024.03.18) DevAcademyに新コース:nRF54L Series Express Courseが追加されました Nordicのオンライン学習プラットフォームであるDevAcademyに追加されたnRF54L Series Express Courseについての紹介(最終更新日:2025.09.29) ◢◤Short Range(BLE/Thread/Zigbee/ANT) Nordic  Power Profiler KitⅡ(PPK2)による消費電流測定方法    加賀FE製BLEモジュールとNordic製消費電流測定ツールPower Profiler…

nRF Cloud その6 -Location Service-

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 nRF Cloudコラムシリーズですが、今回はLocation Serviceの機能について記事を書きたいと思います。 nRF Clouldでは Location Serviceの機能 としてAssisted GNSS(以降A-GNSS)・Predicted GNSS(以降P-GNSS)・Single-cell Location(以降SCELL)・Multi-cell Location(以降MCELL)・Wi-Fi Locationの機能を提供しています。 A-GNSSやP-GNSSを使用することで測位時間を早める事が出来ます。CellベースのLocationを使用することでGNSSが届かない屋内でもデバイスの位置情報をある程度の範囲で特定することが出来ます。また、Wi-FiベースのLocationを使用する事でCellベースのLocationよりさらに精度良く屋内での位置情報の取得が可能となります。 それではそれぞれの機能についてもう少し詳しく見ていきたいと思います。 ◢◤A-GNSS & P-GNSS nRF91シリーズのGNSS機能を使う事で位置情報を取得することは可能ですが、通常のGNSSでは50bit/sという低データレートのため測位までに時間がかかってしまいます。そのためA-GNSSやP-GNSSを使い、事前に衛星のデータをLTE経由でnRF Cloudから取得する事で測位時間を早める事ができます。   Cloud-assisted implementation using A-GNSS and P-GNSS nRF CloudのA-GNSSとP-GNSSのライブラリについては下記で説明しています。 *ドキュメントではP-GPSとなっていますが、P-GNSSと同意義となります。   A-GNSS   P-GPS A-GNSSとP-GNSSの主な違いはデータ更新のタイミングです。A-GNSSは最大で4時間(平均して2時間)ごとにデータ受信しますが、P-GNSSは最大で2週間分(ライブラリのデフォルトでは1週間分)のデータをまとめて受信します。A-GNSSは頻繁にLTE接続が発生しますが、P-GNSSはまとめてデータを受信するため低消費電力に向いています。ただし、P-GNSSは2週間分のデータを保存する為のある程度のメモリ領域を使用します。1週間分であれば約84kByte程度必要となります。測位時間についてはA-GNSSの方が常に最新のデータを扱えるためP-GNSSと比べると早くなります。まとめると下記のようになります。 実際にnRF Connect SDKの GNSS のサンプルプロジェクトを使用して、GNSSのTTFFとA-GPS/P-GPSのTTFFを測定してみたいと思います。 *TTFFの値は、測定場所や測定環境に大きく依存するため、参考程度に見て頂ければと思います。 下記がプログラムを書き込んだ直後のTTFFの値となります。 〇GNSS:30秒±5秒程度 〇AGPS:5秒±3秒程度 〇PGPS:60秒±20秒程度 GNSSは仕様書に記載の値(TYP:30.5s)に近い値となりました。AGPSは実際にはLTE経由でのダウンロード時間も含まれていると思われますが、数秒単位とかなり早く測位が出来ています。PGPSはLTE経由のダウンロード時間がかなりかかっていますが、ダウンロード時間を差し引くと平均して10秒程度で測位出来ていました。 続いて、評価ボードのリセットボタンを押した時のTTFFそ測定してみました。 〇GNSS:30秒±5秒程度 〇A-GPS:2秒±2秒程度 〇P-GPS:10秒±3秒程度 GNSSはプログラム書き込み直後TTFFと変わらない値となりました。A-GPSはプログラム書き込み直後のTTFFは早かったのですが、そこから1-2秒程度早くなってい感じでした。P-GPSはアシストデータのダウロード時間がなくなった分、プログラム書き込み直後と比べるとだいぶ早くなっています。 ◢◤SCELL & MCELL CELLベースの位置測位では、CELL=基地局の情報(MCC,MNC,ECI,TACなど)をもとに位置情報を取得します。GNSSの機能を使わないため低消費電力にはなりますが、位置情報の精度はGNSSと比べるとかなり悪くなります。   Location based on…