nPM2100が発表されました

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 Nordic Semiconductor社がPower Management ICの新製品「nPM2100」を発表しました。量産予定は2025年上半期を予定しています。  ニュースリリース  nPM2100紹介動作 nPM2100は極めて効率的な昇圧レギュレータと多くの省エネ機能を活用して、一次電池アプリケーションのバッテリー寿命を延ばします。この製品の用途として、ワイヤレスマウスやキーボード、トラッカー、リモコン、体に装着する医療機器などが挙げられます。 nPM2100は、NordicのnRF52/nRF53/nRF54シリーズの高度なワイヤレスマルチプロトコル製品など、低消費電力のシステムオンチップ(SoC)やマイクロコントローラー(MCU)の電源を管理します。昇圧レギュレータとロードスイッチ/LDOを備えており、I2C互換のTwo Wire Interface(TWI)を介して、出荷モードや高精度なバッテリー燃料計測を含む幅広い高度な機能を簡単に設定できます。また、PMICには2つのGPIOが搭載されており、シリアル通信の代わりに、時間が重要な制御機能を直接制御するための制御ラインとして再利用することも可能です。 主な機能 入力電圧範囲  :0.7 to 3.4V 昇圧出力電圧範囲:1.8 to 3.3V 昇圧最大出力電流:150mA LDO出力電圧範囲:0.8 to 3.0V LDO最大出力電流:50mA nPM2100はバッテリーを挿入したまま製品を輸送できる低消費電流の出荷モード(35nA)を備えています。また、特許出願中の「break-to-wake」機能も含まれていて、この機能により電気接続が切断されると、ボタンのない製品でも出荷モードから復帰することが可能になります。nPM2100には低消電力ウェイクアップタイマーを内蔵していて、この休止モード(200nA)を使う事でバッテリー寿命を延ばす事が可能です。 パッケージサイズはQFN 4mm x 4mm および WLCSP 1.9mm x 1.9mmで提供されます。 ご興味ございましたら弊社のお問い合わせ にご連絡ください。 今後もNordicの紹介及びコラムにて色々な情報を公開致しますので是非ご確認ください。 また、Facebookでも随時情報を公開しておりますので合わせてご確認ください。

nRF54L15 DKの使い方

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 今回のコラムでは先日量産を開始したnRF54L15 DKの使用方法についてご説明いたします。 過去、nRF52シリーズやnRF53シリーズのDKを見たことがある・評価したことがある方からすると形状や構成が大きく変わっている事に気付くと思います。 nRF52シリーズではDK上に多数のモード切替スイッチが存在し、電源(USB/外部電源)の切り替えやLEDなどへの電源ラインのON/OFFが可能でしたが、nRF54L15 DKには電源ON/OFFのスイッチしかありません。 nRF54L15 DKではパソコンとUSBケーブルで接続し、パソコン上のツール『Board Configurator』で切り替えます。 nRF54L15 DKの初期設定は下記のようになっています。 ■virtual COM Port(VCOM)の設定 DKをUSBケーブルでパソコンに接続した際のVCOMの有効/無効を切り替えます。<デフォルト設定>・Connect port VCOM0 : 有効・VCOM0 HWFC autodetect lines:無効 ・Connect port VCOM1 : 有効・VCOM1 HWFC autodetect lines:無効 ■LEDの設定DK上のLED0~3への3.3V供給の有効/無効を切り替えます。<デフォルト設定>・Power to LEDs :有効 ■デバッガ設定DK上のデバッガの有効/無効を切り替えます。<デフォルト設定>・software debugger(SWD): 有効 ■nRF54L15のVDD供給電圧設定DK上では電源管理ICであるnPM1300がUSBからの給電を受け、nRF54L15のVDDに電源を供給しています。<デフォルト設定>・VDD(nPM VOUT1) :1.8V 各機能はクリック(VDDはスライド又はタイピングも可)することで設定を変更します。設定を変更した後、「Write config」をクリックすることで設定をDKに書き込みます。(変更した箇所やwrite configに青い丸印がつきます) これで変更完了です。デフォルトに戻したいときは「Load default config」をクリックすることで元に戻すことができます。 例えば、nRF54L15の消費電流を測定する際は、VCOMやSWDを切断することが推奨されています。また、nRF54L15のデータシートに記載されている消費電流はVDD=3.0Vの値なので、nRF54L15の実力を確認する際は下記のよう設定する必要があります。 ここまで紹介してきた通り、nRF54L15 DKは今までのDKと使用方法が異なります。経験者の方も、今回初めて使用される方もご注意ください。 このコラムの記事の内容をもっと詳しく知りたい方や、その他気になる点などがございましたら弊社の お問い合わせ にご連絡ください。 今後もNordicの紹介及びコラムにて色々な情報を公開致しますので是非ご確認ください。 また、Facebookでも随時情報を公開しておりますので合わせてご確認ください。