nRF Cloud その4 -ファームウェアアップデート:FOTA-

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 nRF Cloudコラムシリーズですが、今回はFOTA(Firmware update On The Air)について記事を書きたいと思います。 デバイスのファームウェアアップデートを行うためには、クラウド上にファームウェアを格納しておくサーバーが必要となります。またデバイスがいつファームウェアアップデートを行える状態になるか分からないため、そのサーバーは常に起動しておく必要があります。さらに、ファームウェアのバージョン管理も必要となってきます。 nRF CloudのFirmware updateの機能はこのようなサーバーやファームウェアの管理を提供しています。 それ以外にもnRF Cloudを使う事でFOTAのログ確認や、今書き込まれてるアプリケーションファームウェアのバージョン、MFWのバージョンなどが確認することが出来ます。 それでは早速デバイスのファームウェアの確認方法とFOTAの動作について確認していきたいと思います。 ◢◤ファームウェアの確認前回のコラムでも書きましたが、ファームウェアのバージョンはデバイスの詳細ページのDevice Infoから確認が可能です。 今回の場合はApp Nameが “nrf_cloud_multi_service” でバージョンが “1.0.0” となっています。Modem Firmwareのバージョンは “mfw_nrf91x1_2.0.2” です。 App NameはプロジェクトのCMAKEファイルの project(xxx) のxxx部分が反映されます。   プロジェクト作成 App Versionに関しては今回使用するnRF Cloud multi Serviceのサンプロジェクトの場合であれば、サンプルプロジェクトのKconfigファイルで指定しています。   App Version ◢◤Firmware UpdatesFOTAはFirmware Updatesから実行可能です。 Firmware Updatesのページの上段の Updates にはFOTA Jobの一覧が表示されます。ここでは過去のFOTA Jobの履歴であったり、実行中もしくは実行予定のFOTA Jobの確認が可能です。 BundlesにはFOTAに使用するファームウェアが格納されます。 Bundlesには最初からNordicが提供しているnRF91用のMFWの全てが格納されています。 アプリケーションファームウェアを追加するには、Add Bundlesから追加可能です。 ◢◤アプリケーションファームウェアのBundle FOTA用のアプリケーションファームウェアは、プロジェクトに” CONFIG_BOOTLOADER_MCUBOOT“を追加してビルドした時に出力される “dfu_application.zip”…

nRF54L15 開発導入情報

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 nRF54L15がリリースされてからしばらく経ち、採用検討して頂くお客様が増えてきています。その中で開発環境についてお問い合わせ頂く事も多くなってきましたので、nRF54L15の開発環境について情報をまとめました。nRF54L15の開発のご参考にして頂ければと思います。 ◢◤nRF54L15に係るドキュメントNordicでは大きく分けて、3つのWebページに情報が掲載されています。製品群によって掲載されている内容は違ってきますが、nRF54シリーズでは下記となっています。 Nordic HP TechDocs DevZone それぞれのサイトの中でどのような情報があるか、いくつかピックアップしてみました。 ◆NordicのHPから得られる主な情報 〇nRF54L15製品概要  nRF54L15の特徴や開発に必要な情報が一通り掲載されています。   ページの中段の Reference layout からリファレンスの回路図やガーバーデータが入手できます。    〇nRF54L15 DK(評価用ボード)の情報   ページ中段のHardware filesから評価ボードの回路図/BOM/ガーバーデータがダウンロードできます。   ページの中段の Get started にnRF54L15 DKの使い方の説明があります。 ◆TechDocsから得られる主な情報 〇nRF54L15関連のドキュメント一覧   ・製品仕様書  ・評価ボード仕様書  ・Bluetooth 認証 (DN/QDID)  ・Thread認証 (CID)  ・Zigbee認証 (CID)  〇ソフトウェア開発環境(nRF Connect SDK)    ・nRF54Lシリーズの開発    ・主なサンプルプロジェクト     Bluetooth 関連     Matter 関連   〇nRF54Lシリーズの開発に役立つツール   ・nRF Connect for Desktop       Board Configurator(評価ボード設定ツール)    Power Profiler(電流測定ツール)    Programmer(プログラム書き込みツール)    Serial Terminal(ターミナルソフト)   ・Power Profiler KitⅡ(上記のPower Profilerと合わせて使用) ◆Devzoneから得られる主な情報 〇一般公開されているQAの検索(Devzoneのサイト内のみ検索)  ページ上部の検索窓に知りたい内容のキーワードを入力して検索します。  〇ASK AIを使った検索(Nordicのサイトやドキュメントなど全ての中から検索)  ASK AIを使用すればNordicの全てのWebページやドキュメントから検索を行います。  Devzoneの右下にあるNordicマークから検索可能です。   日本語対応しているため、分からない事があればまずはこちらを使用する事をお勧めします。  …