nRF54L15 開発導入情報

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 nRF54L15がリリースされてからしばらく経ち、採用検討して頂くお客様が増えてきています。その中で開発環境についてお問い合わせ頂く事も多くなってきましたので、nRF54L15の開発環境について情報をまとめました。nRF54L15の開発のご参考にして頂ければと思います。 ◢◤nRF54L15に係るドキュメントNordicでは大きく分けて、3つのWebページに情報が掲載されています。製品群によって掲載されている内容は違ってきますが、nRF54シリーズでは下記となっています。 Nordic HP TechDocs DevZone それぞれのサイトの中でどのような情報があるか、いくつかピックアップしてみました。 ◆NordicのHPから得られる主な情報 〇nRF54L15製品概要  nRF54L15の特徴や開発に必要な情報が一通り掲載されています。   ページの中段の Reference layout からリファレンスの回路図やガーバーデータが入手できます。    〇nRF54L15 DK(評価用ボード)の情報   ページ中段のHardware filesから評価ボードの回路図/BOM/ガーバーデータがダウンロードできます。   ページの中段の Get started にnRF54L15 DKの使い方の説明があります。 ◆TechDocsから得られる主な情報 〇nRF54L15関連のドキュメント一覧   ・製品仕様書  ・評価ボード仕様書  ・Bluetooth 認証 (DN/QDID)  ・Thread認証 (CID)  ・Zigbee認証 (CID)  〇ソフトウェア開発環境(nRF Connect SDK)    ・nRF54Lシリーズの開発    ・主なサンプルプロジェクト     Bluetooth 関連     Matter 関連   〇nRF54Lシリーズの開発に役立つツール   ・nRF Connect for Desktop       Board Configurator(評価ボード設定ツール)    Power Profiler(電流測定ツール)    Programmer(プログラム書き込みツール)    Serial Terminal(ターミナルソフト)   ・Power Profiler KitⅡ(上記のPower Profilerと合わせて使用) ◆Devzoneから得られる主な情報 〇一般公開されているQAの検索(Devzoneのサイト内のみ検索)  ページ上部の検索窓に知りたい内容のキーワードを入力して検索します。  〇ASK AIを使った検索(Nordicのサイトやドキュメントなど全ての中から検索)  ASK AIを使用すればNordicの全てのWebページやドキュメントから検索を行います。  Devzoneの右下にあるNordicマークから検索可能です。   日本語対応しているため、分からない事があればまずはこちらを使用する事をお勧めします。  …

nRF Connect SDK 環境構築方法(V3.0.0編)

こんにちは。加賀デバイスのNordic Teamです。 2025年4月末にNordicデバイスのソフトウェア開発に使用するnRF connect SDKのVersion3.0.0がリリースされました。(現時点での最新版はVersion3.0.1です。v3.0.0とv3.0.1のセットアップ方法は同じです)それに伴い過去のVersionとセットアップ方法に若干の変更がある為、本コラムでVersion3.0.0での開発環境構築方法についてご説明いたします。なお、アップデート内容については各VersionのRelease notesをご参照ください。 ※本コラムはNordicが公開しているDevacademyを元に作成しています。より細かい情報及び他Versionでの構築方法についてはnRF Connect SDK Fundamentalsをご参照ください。 ◆Step 1:SEGGER J-Link v8.18のインストール まずはSEGGER J-Link Software からSEGGER J-Link v8.18をダウンロードします。インストール中に「Choose optional components」ウィンドウが表示されたら、「Install Legacy USB Driver for J-Link」を選択してください。 ◆Step 2:nRF Util と nrfutil device commandのインストール NordicのHPよりnRF Utilの最新版をハードディスク上のお好きなフォルダにダウンロードします。 nrfutil.exeを保存したフォルダのパスをユーザー環境変数のPathに追加します。(例えば保存先が C:\nordic_tools の場合) ダウンロードしたnRF Utilには開発に必要なDevice commandが含まれていない為、ターミナルソフト(コマンドプロンプトなど)で次の2つのコマンドを実行しDevice commandをインストールします。 nrfutil self-upgradenrfutil install device ◆Step 3:Visual Studio Codeのインストール つぎに、Visual Studio code(以下VScode)をダウンロードし、インストールします。このVScodeはオープンソースの統合開発環境でNordicデバイス以外でも多く使用されています。 ◆Step 4:nRF…